防護柵の申請は
「斜距離」で
延長を計算します。
急傾斜地に設置した防護柵を上空からの平面距離で計測すると、実際より短い延長になります。標高データ(DEM)を使って高さ方向も加味した斜距離で算出することが、正確な申請の鍵です。
防護柵特有の要件
平面距離ではなく「斜距離」で延長を申請する
補助金申請に必要な防護柵の「延長(長さ)」は、オルソ画像上の平面距離ではなく、実際の地形に沿った斜面での長さ(斜距離)です。急傾斜地ほど両者の差が大きくなります。
オルソ画像上の
直線距離のみで計算
上空から真下に投影した距離のみを計測するため、急傾斜地では実際の柵の長さより短くなります。
↓ 上空から投影
平面距離:82m(約18%の過少申請)
DEMデータで高さを加味した
実際の延長を計算
国土地理院の5mメッシュDEM(数値標高モデル)をGISに読み込み、QGISのプラグインで斜面に沿った実距離を算出します。
Terrain profile プラグイン使用
実際の延長:100m(正確に申請)
斜距離計算の処理フロー
DEMデータ取得
国土地理院から5mメッシュDEMを無料でダウンロード
GISに読み込み
QGISにDEMとオルソ画像を重ねて表示
ラインデータ作成
防護柵の設置ラインをGIS上でトレース
斜距離算出
Terrain profileで高さを加味した延長を計算
防護柵の申請では設置前にGNSSで外周を測量し、設置位置に目印を付ける作業が必要です。これは設置位置を確定するためと、施業後に同じ位置でオルソ撮影するためのランドマーク設置を兼ねます。他の施業種と異なる特徴です。また、設置後は雑草が繁茂すると柵が見えにくくなるため、できるだけ早く撮影することが推奨されます。
申請フロー
防護柵の申請手順(ドローン版)
設置前のGNSS測量から始まり、設置後のオルソ撮影・DEM斜距離計算まで。
GNSS外周測量・設置位置の目印付け・施業前写真撮影
設置前にGNSSで外周を測量し、設置位置に目印(杭・マーキング等)を付けます。施業前の状況を地上写真で記録します。
他の施業種と異なる。設置前に必要防護柵の設置施業
林業事業体による防護柵の設置が完了します。
設置後すみやかにドローン撮影
植栽後に雑草が繁茂すると柵が見えにくくなるため、設置完了後できるだけ早く撮影します。
早期撮影を推奨オルソ画像作成
SfM処理でオルソ画像を作成。柵の設置状況・支柱間隔を画像で確認できる解像度が必要です。
DEMデータ読み込み・斜距離計算
国土地理院の5mメッシュDEMをQGISに読み込み、Terrain profileプラグインを使って斜面に沿った延長(斜距離)を算出します。
防護柵固有のGIS処理支柱間隔の確認
オルソ画像を拡大し、GIS上で支柱の設置間隔を計測します(3m以内が基準)。
位置・区域ポリゴン作成・申請
施行区域ポリゴン・ラインデータ・面積計測を行い、オルソ画像・シェープファイルとともに申請します。
技術仕様
撮影・測量・DEM処理の技術条件
| 飛行高度 | 対地高度 150m未満 |
| オーバーラップ率 | 80%以上(傾斜地90%以上) |
| サイドラップ率 | 60%以上(傾斜地70%以上) |
| 地上解像度 | 概ね 3〜4cm/pix以下 |
| 撮影タイミング | 設置完了後 できるだけ早く |
| DEMデータ | 国土地理院 5mメッシュDEM(無料) |
| 使用ツール | QGIS + Terrain profile プラグイン |
| 算出方法 | ラインデータ+DEM高さで 斜距離 を算出 |
| 支柱間隔確認 | オルソ画像拡大+GIS計測(3m以内が基準) |
| 座標系 | JGD2000・平面直角座標系 |
提出データ
スリーが作成・納品するデータ一覧
設置後オルソ画像
早期撮影で柵の設置状況を記録。GeoTIFF/JPEG
斜距離延長計算結果
DEMデータを用いた斜面に沿った正確な延長値
防護柵ラインデータ
シェープファイル形式のラインデータ
支柱間隔計測結果
オルソ画像上でGIS計測した支柱間隔の記録
施行区域ポリゴン
位置・区域・面積の確認用シェープファイル
申請書類の整理
都道府県の提出様式に合わせてデータを整理
※ 支線の張り方・アンカー杭の深さ等の確認写真は事業体様にてご準備ください。
省略・効率化
省略できる書類と残る手続き
- 実測図・野帳(測量野帳)
- 延長確認の現地検査(条件を満たした場合)
- 支柱間隔の現地確認(オルソ画像で対応)
- 支線の張り方・アンカー杭の深さ(写真での確認または現地確認)
- 使用資材の確認(納品伝票等)
- 設置前のGNSS外周測量と目印付け
スリーへ依頼するメリット
防護柵の申請でスリーが
解決できること
DEM処理・斜距離計算を一括対応
国土地理院のDEMデータの取得からQGIS処理、斜距離の算出まで一括して対応します。GISの専門知識がなくても、正確な延長で申請できます。
設置前の外周測量と計画段階から対応
設置前のGNSS外周測量と目印付けから関与できます。施業前の計画段階からご相談いただくと、後の撮影・申請がよりスムーズになります。
植栽と一体実施の申請もサポート
人工造林と防護柵を同時に実施する場合、両方の申請データをまとめて作成します。一体的に実施する施業種のポリゴン管理も対応します。
よくある質問
FAQ|防護柵の申請について
DEMとは地表面の高さ(標高)を格子状のデータで表したものです。国土地理院が全国をカバーする5mメッシュDEMを無料で公開しています。GISソフト(QGIS等)に読み込むことで、地形の起伏を考慮した計算が可能になります。防護柵の延長計算では、このDEMを使って斜面に沿った実際の距離(斜距離)を算出します。
斜度(傾き)によって異なります。たとえば30度の斜面では斜距離は平面距離の約1.15倍、45度では約1.41倍になります。急傾斜地が多い山間部では、平面距離だけで申請すると実際の延長より10〜20%以上短く申請してしまうリスクがあります。
ガイドラインでは、支線の張り方・アンカー杭の深さ等については補足写真の提出で対応できる場合があります(徳島県の事例)。ただし都道府県によって判断が異なるため、事前に担当窓口にご確認ください。
補助金申請は施業種ごとに行いますが、一体的に実施する場合は同じオルソ画像を共用できる部分があります。スリーでは人工造林・防護柵の両申請データをまとめて作成することが可能です。詳しくはご相談ください。
防護柵の申請、
設置前からご相談ください
設置前の外周測量から、斜距離計算・申請データ作成まで一括してサポートします。
※ 補助金の採択・交付は都道府県が判断します。スリーは測量・データ作成の代行のみを行います。
